私立セクシー学園X 第五十二話

 某月某日。暗い室内。窓は内側から、何枚もの木の板によって打ち付けられている。しかしながら、雑に打ち付けられているため、外からの光の遮断が完璧でなく、板同士の隙間から光が差し込んで来ている。そのため、室内は、暗いとはいえ、完全な真っ暗闇ではなく、多少、見通せるようになっている。露央沙は、ここにいた。いわずとしれた廃校舎内の一室である。ここが、かつて教室として使用されていたことをしめすものは、広大な空間の両側にうずたかく積み上げられた机と椅子、前方の教壇と黒板である。教卓は、ない。教室の中央付近にも、机と椅子がいくつか、ある。こちらは、積まれているのではなく、普通に「机と椅子」として、そのままのかたちで残されているのであり、往時の姿をとどめている。教室の後ろの方の壁には、ポスターや壁新聞が貼られている。破り取られたものもあれば、その当時のままに、その姿をとどめているものもある。露央沙は、背後の扉を閉めた。

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