私立セクシー学園X 第五十八話

 露央沙が口をきかないので、少年の方も黙ってしまった。ややあって少年が再び口を開いた。

「T中露央沙。」

今度は、「先輩」がついていなかった。

「あなたは、だれ?私になんの用?そもそもわたしをここに呼び出したのは、あなたなの?」

最後の質問は、それはそうだろう。露央沙にしては間抜けな質問だった。

「そういうことです。」

少年は、認めた。露央沙の三つの質問のうち最後の一つを。しかし、まだ、最初の質問と次の質問には、答えていない。

「そういうことですよ。先輩♪」

口ぶりからいって、下級生のようだ。

「ぼくの名前は、“よしお”。一年F組の男子です。」

“よしお”...。仮名(偽名)だろうか。露央沙は、思った。

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