パンチラ学園X 第二十二話
少年Xは、しげみの中にいた。テニス部のシャワールームから見て、校舎側である(北側に面している)。望遠レンズのついたカメラを手にしている。しげみの中から、シャワールームの紗姫先輩を狙っているのだ。シャワールームは、いくつかの一人用のコンテナ(ブース)からなっていた。完全に個室仕様である。しきり壁、天井も完備されていたが、出入り口である、扉だけは、西部劇かウェスタン村に出てくるような、小さなものである。外からも内からも手で押して開けることができ、掛け金もドアノブもない、アレである。「扉」というより、板のようであった。
紗姫先輩は、それらの一列に並んだシャワールームのうちの真ん中付近のものを使用していた。例の扉(というかプレートのような扉)の上端に衣類(テニスウェア)とソックス(ハイソックス)がかけられている。靴(テニス用のスポーツシューズ)は、きちんとそろえられてボックス上のシャワールームの前に置かれている。しかし、ここに来てXは、あることに気がついた。
下着がない。
衣類や靴下は、シャワールームの扉にかけられているというのに、本来なら同じように扉にかけられてあるべき下着の類いが見当たらないのだ。
(??)
あやしむX。
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